こんにちは!らくだです。
今回はRPAツールを紹介します。
とても人気があるUiPathの特徴をみてみましょう。
RPAって、手作業を自動化するやつだよね~
すごいスピードで。「画面がパッ・パッ・パッってなるやつ!」
初めて見た時は凄すぎてちょっと引いたっけ
そうそう (^^)
自動化って、コンピュータを使う目的の1つだから、
昔から似たようなものはあったんだけど、
日本でも数年前から本格的に使う企業が増えているよ。
UiPathは、プログラマにとっても「良い助手」になれるツールです。
その理由もお伝えできればと思います。
UiPath(ユーアイパス)は、コンピュータ作業を自動化するRPAツールで、
社名と同一のUiPath社が提供しています。
世界トップクラスのシェアを持っており、
日本でも1,100社を超える企業が導入しています。
2017年には日本法人を設立したことからも、今後日本を重要なマーケットと捉えている姿勢がうかがえます。
また、2020年5月には、新型コロナ対策の現場作業でRPA導入を支援する為、内閣官房とUiPath社がパートナーシップを締結しています。これは、各種助成金申請業務の負荷を軽減する為に専用のワークフローを提供するといった積極的なアプローチで、地方自治体や政府組織で多くの実績を持つUiPathが採用されました。
この記事では人気のUiPathをご紹介していきます。
UiPathの特徴
UiPathはなぜ世界中で採用されているのでしょうか。その人気はどこにあるのかUiPathの特徴をみていきます。
・直感的に開発できる
UiPathの開発は、よく行うPCの操作・例えば”Excelファイルを開く”といったものを部品化した「アクティビティ」を組み合わせて行います。これは、Excelのメニューで[ファイル] – [開く]という単位の操作に該当します。ここに、開きたいファイルの場所を指定すると、ロボットが指定されたファイルを開くという流れです。アクティビティには他にも”シートをコピーする”、”メールの添付ファイルを保存する”といった、日常よく使う操作が提供されている為、違和感なく利用できます。
ロボットへの一連の指示はフロー(流れ図)の形で作成します。フローは、アクティビティをドラッグ&ドロップして作成する為、見た目で理解できるよう工夫されています。条件分岐や繰り返しもこのフローに入力します。
フローは手動で作成する以外に、操作を録画する機能もあります(レコーディング)。
また、ロボットの動作精度を左右する、画面の認識方法にも強みがあります。
RPAツールが画面を認識する方法には「オブジェクト認識」、「画像認識」、「座標指定」の3つがあり、多くのツールは1つ又は2つをサポートしていますが、UiPathは3つ全てをカバーしています。この為、より安定したロボットの実行が可能です。
・アプリケーション操作が容易
UiPathはMicrosoft Officeの操作が容易に行えます。Word、Excel、Outlookといったアプリを操作するパーツ(アクティビティ)が提供されている為、1から全てを作る必要がありません。
またUiPathは、Windowsアプリケーションで幅広く利用されているMicrosoft .NET Frameworkを使用できます。
.NET FrameworkはWindowsの標準的なプログラム実行環境でVisual Studioでも採用されています。WindowsやOfficeと同じ開発ベンダーですので、必然的にUiPathではいわゆる”Windows環境”を扱い安いという特性があります。
プログラミングスキルを持つ開発者が、普段使用しているVB.net等で自社用のアクティビティを作成する事も可能です。
この手法でロボット作成することで、従来は新規システム開発で実現していた業務をRPAで代替可能になることもあります。
・柔軟な導入が選択可能
UiPathは、ミニマムのデスクトップ型から、多数のロボットを集中管理するサーバー型まで、導入規模や組織の体制に合わせて選択・組み合わせて利用できる製品ラインナップを提供しています。
デスクトップ型の「UiPath Studio」や、この簡易版である「UiPath StudioX」のみを導入するケースは、スモールスタート・アーリーサクセスに向いています。適用範囲の拡大に伴ってロボット数が多くなった場合は「UiPath Orchestrator」の導入によって運用やガバナンスを重視したロボットの集中管理ができます。
最適な自動化対象の分析や優先順位付けといった、利用方法を支援する「Explorer Enterprise」、「Automation Hub」や、複雑なワークフローを管理する「Action Center」、自動化の効果の測定は「UiPath Insights」というように、導入前・導入時・導入後のサイクル全てに対して製品が提供されています。
さらに「UiPath Orchestrator」は、社内サーバーでもクラウドでも導入可能で、検討時に制約になりがちな社内環境に縛られず利用できます。
・充実した教育・サポート体制
UiPathの人気は、ツール自体だけではなくそのサポート体制が充実していることです。
開発ツールであるUiPath Studioの使用方法や丁寧なチュートリアルを「UiPath Studioガイド」として公開しています。このチュートリアルを通して実際にロボットを開発してみることで、具体的な使い方を身に付けられるようになります。
ロボット開発は、PCの操作を部品化した様々な「アクティビティ」を組み合わせて行います。
アクティビティの使い方が分かれば、思うようにロボットを操作することができるようになりますが、数多くのアクティビティについて網羅的に理解するのは困難です。
このような場合、UiPathは「UiPath Activities」でアクティビティの仕様や使い方を公開している為、開発時の不明点を確認する事ができます。
上記のテキストコンテンツに加えて動画コンテンツである「UiPathアカデミー」も充実しています。
アカデミーは完全無料のRPAオンライン学習サービスで、「トレーニングコース」と「資格制度」を提供しています。
トレーニングコースは、さらに開発を行う技術者向けとRPA推進者向けを提供し、様々な立場の担当者を支援します。資格制度では、トレーニングの習熟度を確認できます。
他にもUiPathフォーラムでは、コミュニティのフォーラムで無料質問できますので、世界中のUiPathユーザー同士で情報交換の場として利用できます。
UiPath導入事例3例
UiPathを実際に導入した事例をご紹介します。
事例① 伊藤忠商事株式会社
導入時はスモールスタートが可能ということでUiPathを選択し、導入後1年で69業務を自動化し、83のロボットを稼働しました。
・情報収集の自動化
Webサイトから商品の市場情報を取得する作業に適用し、年間148時間分の自動化を実現しました。
作業時間の削減のみでなく、収集対象の商品を2個から6個へ増加できました。
自動化により、転記ミスの削減という副次的な効果もみられました。
・帳票処理の自動化
客先の受信データから帳票を作成して印刷する作業に適用し、年間140時間相当を自動化しました。
繁忙期の作業時間標準化、引き継ぎコストの削減という副次効果がみられました。
業務の自動化によって、社員が高付加価値の業務に注力できるようになり、積極的にロボットを導入する文化が生まれました。
事例② 田辺三菱製薬株式会社
導入時の複数部門によるPoC(概念実証)では、2か月で10台のロボットにより1,000時間の削減効果を得られました。導入時はガバナンス重視でOrchestratorを採用し、開発ルールや運用ガイドラインを作成しました。
導入後半年時点では、一部の部門利用に留まっている段階で3,000時間の削減効果を見込んでいます。今後は部門展開することで、10,000時間以上を狙える想定です。
開発にあたっては、従来はシステム化していた範囲を、RPAで実現できるものはRPA化するという手法で、システム化のコスト削減も実現できると考えているそうです。
この他、ERP操作が容易な点を生かす為、各部署に開発者を配置するよう教育に注力しています。
事例③ 株式会社伊予銀行
地方銀行である伊予銀行は、営業エリアの人口減少・高齢化、他業界からの銀行業参入という厳しい状況の中でDXに取り組むツールとしてRPAを導入しました。導入理由は、スモールスタートと充実した学習環境による開発内製化を見込める為でした。
導入後1年半で、削減時間は22,000時間に上ります。
適用対象は、営業店での商品販売実績やATM利用件数の集計、CRMシステムからのレポート作成が挙げられます。
伊予銀行では、RPA化と並行でBPR(業務見直し)を行っていた為、この自動化によって効率化だけでなく新たなサービス提供につなげることに成功しています。
一例として、ATMでの銀行振り込みのモニタリングがあります。昨今社会問題となっているマネー・ローンダリングの抑止の為、発生頻度や金額を元に疑わしい取引を監視する業務を新たに導入できました。
人が行う場合は年間2,719時間を要しますが、RPAにより実現可能となりました。
事前のトライアル運用も可能
UiPahは、60日間の無料体験期間があります。
この期間でPoC(Proof of concept:概念実証)を行い、導入効果の測定やトレーニングを行うことが可能です。
以上、高い人気をもつUiPathのご紹介でした。
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